■江の島道(大久保江の島線)

トップページ > ハイキング&ウォーキング > 江の島道(大久保江の島線) 更新日:2021年04月09日

◆日付・天気

2015年09月05日(土曜日) 天気:晴れ・・・夏のピークは過ぎたものの、まだまだ汗をかきました。

◆コース(所要時間:2時間40分)

【起点】藤沢駅09:25…(5分)…09:30市役所新館トイレあり…(20分)…09:50感応院…(10分)…10:00遊行寺トイレあり…(20分)…10:20藤沢駅…(40分)…11:00泉蔵寺トイレあり11:05…(10分)…11:15密蔵寺…(5分)…11:20本蓮寺・片瀬市民センタートイレあり西行戻り松11:30…(5分)…11:35常立寺トイレあり…(5分)…11:40湘南江の島駅…(15分)…11:55弁天橋トイレあり…(10分)…12:05片瀬江ノ島駅【終点】 KML地理院地図

◆コメント

藤沢宿の遊行寺前から東海道を分けて南下し、江の島までの約4kmの道が「江の島道(えのしまみち)」です。
江の島は古くから信仰の対象でしたが、江戸時代になると庶民の間で弁財天信仰が盛んになり、参詣者で賑わうようになったそうです。盲目の管鍼術(はり治療)創始者・杉山和一(わいち。杉山検校とも呼ばれる)は48基の道標を建てたといわれ、現在でもそのいくつかがこのコース上にあります[1]。古道に江戸時代の面影は残っていませんが、寺社に立ち寄りながら、道標や庚申塔(庚申供養塔ともいわれる)などを探して歩いてみました。
【参考】[1] 48基すべてが本コース上に設置された訳ではありません。江の島とつなぐ江の島道は他にもあり、各要所に設置されたようです。現在分かっているのは藤沢市13基、鎌倉市1基で、残念ながら移設されて元々の位置ではないようです。
【添付】ウェブアルバムにも画像があります。Googleフォト

◆アルバム

【移動】辻堂09:14==(JR東海道本線:190円)==09:17藤沢 普段は自転車で移動する距離を電車で。ちょっと贅沢。
北口 09:25 藤沢駅北口を出発!
まずは藤沢市役所を目指します。ビックカメラがある写真方向(東)へ。
階段を下るとビックカメラと青い看板のスルガ銀行の角。ここに地下道入口があり、のちに江の島道を歩いて戻ってきます。
道標 09:30 市役所新館の南東角に2基の江の島弁財天道標。もちろん移設。特徴は左面「二世安楽」、正面「(梵字) ゑ能し満道」、右面「一切衆生」と刻まれていること。
左端の1基も道標(修復)で、左面「(江?)の嶋道」、正面「當所龍ノ口」と刻まれています。
進むと・・・
本庁舎跡 あら!市役所本庁舎がない!NTTの電波塔が寂しげに市役所跡を見下ろしていました。

歩道橋を渡り、左へ国道247号を北上して遊行寺に向かいます。
[郵便局前]交差点を過ぎ、トランスボックス(東京電力変圧器)のラッピングを見るようになり・・・
右折 藤沢橋に向かいますが、その前にちょっと寄り道して感応院に寄ってみましょう。

広本クリニックがある交差点を右折して境川を渡ります。
渡った左右の道(左岸の道)が鎌倉道(大鋸…川名…手広…常盤…長谷)で、東海道分間絵図に「えのしま かまくらへの道」と書かれています。
船玉神社⇔金治郎像 左(北)に進み、船玉神社(舩玉)。大鋸(だいぎり)という地名は大鋸(おおが。木材をふたりで縦びきする大型ののこぎり)の職人が住んでいたから、とのこと。
ん?二宮金治郎像とは珍しい。
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感応院 数分で県道30号(江戸時代の東海道)。横断歩道がないので遠回りは承知で右へ迂回。

09:50 感応院(かんのういん)。熱心にお詣りするおじいさんひとり。

県道の戸塚方向を見ると上り坂。現在は掘り下げられましたが、かつては「道場坂」と呼ばれた難所だったそうです。
ます形 坂の手前の[遊行寺]交差点。右は鎌倉道(大船道とも)。左に横断して引き返し、遊行寺へ。
藤沢橋ができたのは関東大震災後。江戸時代の東海道は「ます形」と呼ばれるクランク状に屈曲します。(エネオスGSで右折)

ます形」解説板。わざと曲がっているのは、「外敵の進入を抑える」、「大名同士の鉢合せを防ぐ」ためらしい。
藤沢宿 もうひとつ「東海道分間延絵図 藤沢宿」解説板。
遊行寺 10:00 遊行寺(ゆぎょうじ)。正しくは清浄光寺。黒門と呼ばれる総門(惣門)はとても立派。時間のある方は参拝するとよいでしょう。今回は先へ。
【参考】境内の赤門・真徳寺に江の島弁財天道標があるそうですが、あとで知りました。
赤い橋 赤い遊行寺橋(旧・大鋸橋)で境川を渡ります。

その先が国道467号。東海道は右。
左は「えのしま かまくらへ 短道」で、ここが江の島道の起点。かつては江島神社の一の鳥居があったそうですが、現在はトイレっぽい「自動車排出ガス測定局」。
遊行通り⇔道標 [藤沢橋]交差点を南に進むと歩道に道標表示あり。ここで国道を分けて右の旧道へ。
この細い道が江の島道です。
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レトロ 通りはわずかに左にカーブします。それは昔の境川が現在より南に蛇行していたから(迅速測図)。

レトロな旧家(昭和4年築、旧・米穀店榎本家)は現在、蔵まえギャラリー
道標 再び国道に接するところが「遊行通りロータリー」。
再開発工事が終わり、藤沢駅北口バス停に接続する新しい道が完成して、ロータリーに江の島弁財天道標が復帰していました。
さらに旧道を歩きます。
驚きは、ここからビックカメラに続くこの道(通称遊行通り)が県道306号とは!自治体を跨がない、たった0.3kmの道なのに?
遊行通り 商店街を藤沢駅方向へ進むと・・・
庚申堂 すぐに庚申堂。堂の左にもたくさんの庚申塔。ビルに囲まれて居心地が悪そう。

道なりに進んで、スルガ銀行とビックカメラがある┳字路の地下道でJR線路をくぐり抜けます。
南口 10:20 藤沢駅の南口側。
正面の小田急百貨店の左側(東)の商店街「ファミリー通り」へ。
商店街 ファミリー通り。献血もできます。

道なりに進むも、往時を偲ばせるものは砥上公園に集められた庚申塔。
石上神社 住宅街になると静かになり、石上神社。隣は石上会館。

さらに進んで大源太公園。昔の境川はこの辺りを蛇行していました(川袋)。道は東に向きを変え、恐らくここに「石上の渡し」があったと思われます。
【参考】江の島裏街道(脇往来とも。車田…一本松…石上)も公園の近くに接続します。
新林公園 [休日診療所入口]交差点で国道467号を横断。

正面に新林公園(ピークに電波反射塔、送電鉄塔、無線塔)を見て河川改修後の境川を渡ります。

「←新林公園400m」を分けて進み・・・
橋 馬喰橋(うまくらばし)。変な名前。解説板を読んでも理解しがたい。なぜ「鞍」が「喰」に?
境川に注ぎ込む川は細く、短い橋です。

新屋敷橋で境川左岸から離れます。わずかにくねって登降する道は古道っぽい。
道標 左に片瀬小学校を見て進み、校庭の南端に江の島弁財天道標
泉蔵寺 11:00 小学校のお隣が泉蔵寺。入口には庚申塔や馬頭観音が集められています。

11:05 継続
庚申塔 路傍に庚申塔。後ろにも小さい1基。解説板がないので詳細不明。
上諏訪神社 そのすぐ先、左後方の階段を上れば上諏訪神社
どうする?上る?…思案…またいつの日か。(弱) 
密蔵寺 11:15 入口に銅像「親子の愛情」がある密蔵寺。他にも庚申塚、庚申塔、道祖神など。
道標と庚申供養塔 密蔵寺から50mほど行くとY字路。ここに江の島弁財天道標庚申供養塔
江の島道は左ですが、道標は角の右側にあるのでちょっと変。ここに移設されたのでしょうね。場所がないからしかたない。
本蓮寺 11:20 本蓮寺。入口に「鎌倉殿 駒繋の松」。木は小さく、何代目?
境内に大きなイチョウがありますが、痛々しい。
戻り松⇔道標 次は「片瀬市民センター」。江の島弁財天道標があるそうですが、まったく気づきませんでした。
センターの向かいが「西行戻り松」。何代目?解説板を読んでも、なぜ引き返したのかが理解できません。(私はバカ?)
そして江の島弁財天道標。少し異例で、後面に「西行能もとり松」と刻まれています。
11:30 続行。
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庚申供養塔 四つ角に「寛文庚申供養塔」。その向かいが・・・
常立寺 11:35 常立寺(じょうりゅうじ)。もとは龍ノ口の刑場(罪人の死刑を執行する場所)で、死者を埋葬し、弔ったのが始まりのようです。
【参考】刑場の場所については諸説あり、龍口寺仁王門左の「刑場跡」も有名。
枝垂れ梅の名所とのこと。モンゴル出身大相撲力士が供養に訪れることもあるらしい。
Y分岐⇔道標 11:40 湘南モノレール湘南江の島駅の手前のY字路。角に道標があります。
この道標には「左龍口道」、「従是右江嶋道」、「願主江戸糀町」と刻まれており、いわゆる杉山検校道標ではありません。(検校道標と一緒に藤沢市指定文化財に指定されています。)
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江ノ島駅 直進して国道467号を横断し、踏切を渡ると江ノ電江ノ島駅
中国語、英語、いろんな言葉が飛び交い、この先、一気に賑わいます。
【参考】この手前で龍口寺を参拝してきてもよいでしょう。
海へ すばな(洲鼻)通り」。行く人来る人、ゾロゾロ。
通りの中ほどにある「えのでんはうす」(スバナ会館)に江の島弁財天道標があると、あとで知りました。まったく気づかず、素通り。(愚)
江の島 通りの端まで歩いたら、地下道で国道134号をくぐり抜け・・・

11:55 江の島弁天橋を渡れば江の島ですが・・・人が多いし、暑いし・・・今日は帰ろう。(弱)
海の家 東浜に行ってみたら海の家は解体中。この夏は、台風やシュモクザメなどいろいろあったね。
片瀬江ノ島駅 12:05 小田急線片瀬江ノ島駅。竜宮城を模した派手な駅舎。記念撮影に人気。
猛暑だった夏。寒くなった夏。東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムで大騒ぎした夏。夏の終わり。お疲れさまでした。
【移動】片瀬江ノ島12:06==(小田急江ノ島線:160円)==12:13藤沢12:16==(JR東海道本線:190円)==12:19辻堂

◆メモ

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