■ヤマオダマキ(山苧環)

トップページ > 季節の花たち > ヤマオダマキ 更新日:2015年08月11日

ヤマオダマキ(全体) 【科名】キンポウゲ科 【別名】--
【撮影】2015年07月中旬 秦野市・大倉尾根

山地の草地や林縁に生え、高さは脛〜膝ぐらい。普通は分枝してもっと花を付けるようですが、この子は小ぶりでした。
葡萄色と黄色の花は、小豆餡とカスタードクリームのお菓子みたい。花の色には変化があり、黄花種(キバナノヤマオダマキ)もあるそうです。
花の大きさや色、形は異なりますが、少しヒメウズに似ています。
「苧環(おだまき)」とは本来は麻などを紡いで糸巻に巻き取って中が空洞で球状に丸めた糸玉のこと。
糸巻には四角い枠糸巻(四角柱状に4本の木を対にして十字形の横木で支え、軸を設けて回転するようにした道具)があり(六角枠もある)、距が立った花の形が枠糸巻の突き出た角(つの)に似るので、本来は「枠糸巻草」であるべきを、誤って「苧環」にしたようだ、との説あり。
外部リンク:西陣の糸屋 >> 木枠、 WEB家紋帳 >> 糸巻の「枠糸巻」
ヤマオダマキ(花、上から)ヤマオダマキ(花、下から)ヤマオダマキ(つぼみ)
上左と中央:花は直径3〜3.5cmで下向きに咲く。紫褐色で花弁のように見えるのは萼片で、5個。
花弁は5個で淡黄色。平開せず筒状。花弁の基部(萼片と同色なので萼片の一部のように見える)は紫褐色で距となって上向きに長く伸び、先端は小球状。
】マウスポインタを画像に重ねると、画像が切り替わります。(基部(萼片と距)の拡大)
ちなみに、黄花種は紫褐色がなく、花全体が淡黄色。
距の形が「真っ直ぐ〜やや曲がる」のはヤマオダマキ、距の先端が「内側に強く巻き込む」のはオオヤマオダマキとのこと。距の先端が下を向くほどに巻き込んでいないので本種と判断しましたが、中間型もあるようで、よく分かりません。
上右:つぼみ。距の曲りはやや強く見えますが・・・はて?
若い果実葉
上左:若い果実(袋果)。雌しべ5個なので袋も5個。熟すと頭を上げて直立します。
上右:葉は2回3出複葉。小葉は扇形で2〜3中裂。葉柄は根生葉は長く、茎葉は上の方ほど短くなり、上部は無柄。

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