■クチナシ(梔子)

トップページ > 季節の花たち > クチナシ 更新日:2016年06月12日

クチナシ(全体) 【科名】アカネ科 【別名】--
【撮影】2016年06月中旬 茅ヶ崎市

初夏に咲く白い花。とても良い香り。漂う香りに思わず「クチナシ?どこ?」と立ち止まり、あたりを探したことはありませんか?
三大芳香花は早春のジンチョウゲ、初夏のクチナシ、秋のキンモクセイでしょうか?
名の由来は、果実(萼筒が加わった偽果)が裂開しないので「口無し」説があるそうです。
花(一重) 花は直径5〜6cm。白い花びらに見える部分は花冠の先が裂けた裂片。5〜7裂し、多くは6裂のようです。
写真のように裂片が重なるように幅広の花と、裂片が裏に巻き込んで細くスカスカに見える花があります。
雌しべはこん棒状で黄色。雄しべ(葯)は裂片の間から伸びる。
残念なのは散り際。茶色く変色する様は、あな悲しや。
クチナシ(花、横から) 本来はこの一重が基本。でも、庭木や公園でよく栽培されているのは見栄えのいい八重のヤエクチナシです。
花冠は高杯型。萼片は細くツンツンして、果実になっても残ります。
乾燥させた果実を漢方の生薬で「山梔子(さんしし)」または「梔子(しし)」といい、和名にこの漢字があてられています。
黄色の染料としても使われ、食品の着色に利用されます。

果実(全体) 【撮影】2016年11月下旬 茅ヶ崎市

冬の初めに果実が橙色に熟します。
果実 果実は倒卵形で長さ2〜3cm。先端に萼片が残っています。

果実を乾燥させた後、煎じて黄色い液をつくり、食品の着色に使います。代表的なものは、たくあん漬けや、きんとん。
高価なサフランの代わりに使い、偽って「サフランライス」を名乗る料理店があります。こんなお店には注意。

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